『建築のしくみ』 第5章 場所と空間のしくみpart2
1.天井の高さの決定
天井の高い吹き抜けは開放感を、低い天井は落ち着いた場所を作る。床座とイス座によって部屋のつくりは変わってくる。畳の和室や床に座ってすごす部屋では、視点が低いので、天井の高さ、窓、建具寸法は低いほうが落ち着く。天井や建具の寸法が高い部屋は、光を取り入れたり部屋のつながりを感じるのびのびとした場所をつくる。
2.キッチン
機能性や収納の追及とともに生活の中心役割が見直されている。
・キッチンの配置
Ⅰ型
壁に沿ってシンク、調理台、ガス代を一列に並べたタイプ
Ⅱ型
二列に並べてダイニングと向かい合って調理をする対面タイプ
U型
U字型の配置は作業動線を短くしてダイニングと対面するタイプ
L型
L字型に配置してシンクをダイニングと向かい合わせて配置するタイプ
3.手すり
階段、浴室やトイレなどに取り付けて安全性を確保します。
浴室の手すり
浴室には濡れた手でもしっかりと握れる素材の手すりをつける。浴室の出入り口、浴槽の出入りのとき、浴槽内で体を起こす時に使う手すりをつけられるように下時を入れる。
トイレの手すり
トイレでは便器に座ったり立ったりするときに体重を掛けて支えられる位置に手すりをつける。便座から25㎝の高さ、便器先端から15~20㎝が目安。
階段の手すり
階段は家の中で一番危険な場所。安全のためにはしっかりと握る事ができる半径30mm前後の円形の手すりが一般的。両側に取り付けられるようにしておく。
手すりの下地
体を支えるための手すりの位置は、補助が必要な人の身長や利き手、動作や習慣など個人差がある。本当に必要になった時に対応できような下地を入れておくことが大切。
4.収納の考え方
納戸型の収納と手の届く場所に収納する方法がある。
ウォークインクローゼット
ウォークインクローゼットはハンガーパイプ、棚、可動のボックスなどを利用して収納する。タンスを組み込むこともできる。細かく区切るよりも、いろいろな使い方ができる余裕をもって割りつけて計画する事で応用が利く。
5.階段の種類
上下の階段をつなぐ階段は、空間に動きを作り出す。
階段の名称と寸法
建築基準法では、住宅の内部階段を階段幅75㎝以上、踏み面15㎝以上、蹴上げ23㎝以上と定めている。
踏み面(T) 蹴上げ(R)
昇降しやすい階段
R+T=45㎝
2R+T=60~65㎝
直階段
一直線に掛けられた階段。段高が高い場所では踊り場を設ける。
曲がり階段
直階段の上か下かのどちらかが折れ曲がっている階段。踊り場をとって曲がるとL字階段。
中折れ階段
階段の途中で降りかえす階段は折り返し階段、またはU字階段とも言う。
らせん階段
柱を中心に回転しながららせん状にあがる階段は回り階段、スパイラル階段とも言う。
今回の章は長いので明日までひっぱります!これは言いわけです笑
ではまたあした~